コーティングのご注文をいただいたフォレスター。
研磨前の状態を見て、これは確実に危ない状態だと分かりました。塗装は耐久性や耐薬品性がそれぞれ違います。
元々塗装自体が弱い塗装もあり、これは人間でいう敏感肌のようなものです。
そういう塗装に攻撃性の高いコーティング(キツイ溶剤を含んだコーティング)を施工すると、こういう状態になります。
そして納車後のお車の扱い方でも、塗装のダメージレベルは変わってきます。
洗車機やワックスなどをガンガンかけると、こちらのようにサイドも同じく重症化します。
研磨でこれをリセットすることは可能ですが、ここからコーティングを施工するのが問題なんです。
研磨完了。
塗装面はすっきりしましたが、ここから攻撃性のないコーティングを施工しても本来の性能は発揮されません。
塗装自体に吸い込まれてしまいますので、回数を重ねながらコーティングを定着させていく必要があります。
これである程度の効果はあったとしても、費用対効果の面から言えば、私はお勧めしないですね。
それにお金を使うなら、塗装屋さんでクリアを吹き直してもらう方が絶対にいいです。
とりあえずフォレスター完成です。
今回は研磨処理と塗装に影響を与えないコーティングで仕上げました。
お客様のご希望は高額なコーティングでしたが、その性能を引き出せない塗装の場合はお断りいたします。
儲けを考えれば、当然コーティングをする方がいいのですが、「最上の選択」とは何かを常に考えて仕事をしています。
僕の中で、効果の薄いコーテイングを高額でするよりは、研磨処理と簡易のコーティングで美観を維持するのがお客様にとって最上だと考えました。
説明後はお客様からもご納得いただき、別のお車のご注文をいただきました。
そちらも精一杯頑張らせていただきます。
この度は、数ある施工店の中からSIをお選びいただき、まことにありがとうございました。